出会いからフラれるまで

そんな、私と真弘の関係に変化があったのが大学2年の冬。

 

 

 

「咲季、最近どうなの?」

 

「どうなのって、何が?」

 

 

「男だよ。何かないの?前にコンパで仲良くなった奴に彼女いたーって騒いでた以来、話聞かないなと思って」

 

 

いつものようにバイト帰りに定食屋さんでご飯を食べてたらなぜか怒ったように聞いてきた。

 

 

「んー、ないね。そのコンパの人もそうだけどさ、高校の時も気づいたら2股かけられてたし。
  男運ないんだよ」

 

 

 

好きな人には、大事にしてる彼女がいるし―――

 

心でつぶやきながら返事をしたら真弘から、まさかの言葉が返ってきたのだ。
「じゃあさ、ほんとに男運ないかどうか俺で試してみない?

 

 ―――3度目の正直っていうでしょ」

 

 

 

コンパでの彼女持ち男の話を聞いた時に

 

「他の男にとられたくない」と私のことを女として意識し始めたらしく、お正月に帰省したタイミングで彼女と別れてきていたらしい。

 

 

 

ちゃんと彼女と別れてから告ってくれた真弘の誠実さが嬉しくて

 

 

「ずっと好きだったんだ」

 

 

これまで心にしまっていた思いを打ち明けた。
そこから始まった、私たちの関係。

 

 

元々、食べるものの好みとか、野球好きなところとか好きな音楽も、映画も、感覚が似ていた私たち。

 

 

 

バイト仲間には

 

 

「若月夫婦」

 

 

って言われるくらい2人で一緒にいることが自然でお互いが日常の一部になっていった。

 

 

社会人になってからは、お互い会社の近くに引越して、休日も違うから学生の頃のようにはいかないけどタイミングがあえばそれまでのように出掛けたり、お互いの家に行ったり来たりして会えてたし、このまま真弘とはずっと一緒にいるんだろうな、と漠然と思ってた。
そう思っていたが、、、、、、

 

 

フラれた。

 

 

しかも、よくわからない理由で。

 

 

 

「やっぱり私って、男運ないってことだよね」

 

「でも咲季はさ、若月のそういうバカ正直なとこも好きだったんでしょ。だったら、『男運』というよりも、あんたの見る目の問題じゃない。若月も遊ぶって言ってるなら咲季も他にいい男みつけなよ。あんなヤツよりいい男いっぱいいるよ」

 

 

もともと「ヘラヘラしてる八方美人」と言って真弘への評価が厳しめだった亜紀。

 

 

とうとう「あんなヤツ」扱いか、と思いながらも、私を思ってくれる優しい口調に泣きたくなった。

 

とはいえ、そもそもお酒に強いこともあり、全然酔えない。。。

 

ほんとは何もかも忘れるくらい飲んで暴れたいけど、明日は仕事。

 

今度誰か紹介するよ、と言ってくれた亜紀とは22時には解散して家路についた。